学校全体で行うEEプロジェクト
小学校全体がEEプロジェクトに含まれることは極めて一般的であるが、大きな下級中学校や上級中学校ではそれほど一般的ではない。Skien、Lillesand、Larvikの自治体の幾つかの中学校では、全教師と生徒、あるいは1学年の全生徒を含むEEプロジェクトを実行している。どちらの場合も、プロジェクトは、地元環境の利害の対立の問題を含み、地元環境局と他局との共同で実行された。
これらの学校は、そのような大きなプロジェクトを初めてコーディネートするのは複雑で難しいと報告したが、一度実行してみると成果は決定的であった。概して、教師陣は新しい方法で協力、生徒達は存在理由の奥深い意義を理解し、学校は、地方局と地域社会の密接な連携を促進、EEをプランに統合した。
パート IV
「教育は、共通の目標に向けて、勤勉で密接な関係で共同作業に取り組むよう個人を奨励しなければならない。教育は、生徒が目指す成果の達成を容易にする行動様式を教えなければならない。教育は、民主主義、国民性、国際認識を促進しなければならない。教育は、ノルウェーが地球社会の創造的一員となるよう、他民族との結束を強め人類共有の環境を開発しなければならない。」
EEの実行例
小学校、下級中学校、上級中学校の最近の全国調査例は、1991-92学校年、ノルウェーの全校の約半分が少なくとも1つのEEプロジェクトを行ったことを示している。これらのプロジェクトを通じ、学校は地域社会の多くの立役者と協力したが、他の学校とのネットワークをほとんど開発しなかった。たいていのプロジェクトは、学校システムの上のレベルや国家機関からの少ない援助で、少数の教師によって地元で開発された。EEは優先分野とされ、約半分の学校で学校プランに統合されただけであった。
このように、学際的プロジェクト活動をEEに導入し、学校プランに含めるのに多くの学校で進歩が見られたものの、活動の多くは、学校システム内や地区、全国機関とのネットワークを持たない「真空の中で」行われているようである。したがってこれらの努力の持続性には疑問があるかもしれない。調査はまた、数人の教師が良いEEを提供しているが、たいていの教師は、今なお環境について黒板で教えている多くの学校があることを示した。環境指導の大半は、通常指導の一部として種々の学科に環境トピックを取り上げる形で行われていると教師の大多数が報告した。