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ことである。このコースは、環境教育と学校開発の他の優先分野の連携に重点を置く。たとえば、生徒が責任感を持つこと、教室の積極的な雰囲気作りに協力すること、情報テクノロジー、平等な機会、リーダーシップを教えることである。自治体の学校行政が、資金出資とコースの遂行に責任を持つ。必要な地方コンサルタントサービスが学校で利用でき、自治体の学校プランと優先順位にEEを統合することが目的である。

 

地方学校行政

自治体は小学校を所有し、郡は中学校を所有する。したがってこれらの地方行政は、学校プラン、優先順位、勤務中トレーニング、コンサルタントサービス、および学校と地域社会の協力に責任を持つ。なかでも地方学校行政は、学校開発の運営と評価、および学校のプランが教育政策とカリキュラムに調和していることを確認する責任がある。学校にアドバイスし、勤務中コースを組織するEEの郡レベルのパートタイムのコンサルタントが、全部の郡で任命された。

 

幾つかの郡当局は、EEを優先、EE教育を郡のプランに統合したが、このレベルにはまだ不十分なところが多い。EEは、教育省で明らかに優先的立場をとっているが、地方行政は、緊迫する予算とあまりにも多い「高い優先分野」に直面している。国民教育課からのプレッシャー(プランについてレポートを要求されるなど)や協力への同意を義務づけることがおそらく必要である。積極的にEEに重点を置く自治体や郡は、非常によい成果を上げている。他の地方行政と協力関係を結び、EEコンサルタント、勤務中トレーニング、プロジェクト、資料、および学校の建物、グラウンド、装備品に資金供給している多くの地方教育課の例がある。

 

自治体環境顧問は、EEの推進で地方教育行政にとって重要な支援とならねばならない。地方の環境問題と課題を定義し、プロジェクトをデザイン、提案し、学校と自治体の異なるセクター間の連絡を確保するなどの手助けにより、生徒達は、現実世界の問題に対処し、それを通して地元の環境の持続可能な開発に直接貢献する機会を持つ。

 

MUVINでの自治体レベルの活性化

 

北欧閣僚会議のプロジェクトMUVIN(「北欧諸国の環境教育」)のテーマは、地方資源の利害の衝突である。ノルウェーでは、このプロジェクトは自治体の学校行政を通じて組織され、プロジェクトに対する学校支援が約束された。

 

MUVINは、地方レベルに係わる問題を説明しているが、大変重要であることを示している。プロジェクトに関与した7つの自治体の中で、自治体当局が約束を果たさず、セクター間協力のネットワークと学校支援が相対的に軟弱だと学校が感じるような自治体もあった。一方、学校が地方

 

 

 

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