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e)エコシステムが成熟するにつれて、ニッチ(すき間)は、さらに特殊化し専門化する。

(1)ニッチ特殊化はエコシステムの変化と生物の変化が相互作用するときに起こる。

(2)ニッチはもし生物種が新しい行動を学び、1つのエコシステムの中でより多くの生物が住めるようになり、ニッチの性格をさらに修正できるときに拡大しうる。(ニッチ拡大)

f)エコシステムの特徴のうちいくつかは、そのエコシステムの発生と歴史によって強い影響を受ける。(エコシステムの進化)

3. 生命に必要なエネルギーと物質(材料)はバイオスフィア(生物圏)内部に発生するか、その中で見いだされる。そして、それはエコシステムの構成要素である。(生物圏)

a)ほとんどのエコシステムエネルギーは、元来そして主として太陽から来る。物質材料はエコシステムの要素から来る。

b)光合成によって緑の植物やその他のクロロフィル(葉緑体)を含んだ生物は太陽エネルギーを使って水、二酸化炭素そして微量な鉱物を変換して高エネルギーの有機的化合物にし、全ての生物はそれを使って生きている。(生命プロセス)

(1)呼吸のプロセスがこのエネルギーを他の生物においては放出する。

(2)光合成と呼吸のプロセスは、狭い範囲の温度、湿度、科学的条件そして生物の遺伝子構成によって限定されている。

c)質量(エネルギー)は、エコシステムの中で食物網(Food Wed)として知られているルートを通って循環され、さらに再循環(リサイクル)されている。

食物網においては、エネルギーは植物を通り、次に草食植物を通り、そしてさらに肉食動物を通って流れていく。

この3つの段階の各々において、分解者(カビ、バクテリア等)は有機物を無機物に分解し、こうしてサイクルを完結する。(関連概念:サイクル・循環、リサイクル、食物連鎖、食物網、草食動物、肉食動物、生産者、消費者、寄生生物、土壌、微生物、腐敗、有機物、無機物、雑食動物、捕食者、被捕食者、死肉食者、分解、質量保存の法則、総第一次生産量、分解腐触者)

d)エネルギーの一部はエコシステムの地理物理的および地理科学的要素を通して流れ、残りは食物網を通して流れる。

(1)食物網におけるエネルギー転換はけっして100%の効率ではなく、エネルギーは常にシステムから消失し、結局不足してしまう。(エネルギー分散、エネルギー移転、エントロピー、エネルギー・ピラミッド)

(2)絶え間ないエネルギー供給が太陽からこないと生物やエコシステムは生存したり成長できない。

(3)エネルギーの一部は生物の体内に蓄えられ、将来の使用に用意される。(エネルギー貯蔵、化石燃料)

e)ほとんどの自然のエコシステムは、それが直接作用できるエネルギー材料を使って存在

 

 

 

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