c)生物の種の特徴は、その遺伝子構成とその環境との間の相互作用に依存している。
d)エコシステムのプロセスは物理化学的な属性(エネルギー、物質、空間と時間)と生物の遺伝された特質によって制約されている。
e)これらの特質が、或る生物個体数を特定の役割(ニッチ(時間)として知られている)において適応させることになる。生物の個体数は相互に依存し合い、かつ周りの環境に依存している。(関連概念:生息地)
f)エコシステムと生物の種は共にそれらの生態的広さによって変わる。すなわち、同じエコシステム内の他の要素や他のエコシステムとの相互作用能力、又は制約によって変わる。(関連概念:生態的広さ、生物的拡大)
2.生物はダイナミックで継続的な変化をしている。
a)環境的な要素、気候、地形、地質的プロセス、海洋と陸地の分布状況などによって地球の歴史を通じて変化し続けてきた。
b)生物は、多くの小さな、連続的な、それらの遺伝子構成の修正によって、大きく変化して来た。こうして生物は変化する環境に適応してきた。適応に失敗した生物は絶滅した。(関連概念:遺伝子、DNA、突然変異、適応、絶滅、進化)
c)新しいエコシステムは以前には生命の存在しなかった水や裸の鉱物層(岩石など)に生物が侵入したときや、既存のエコシステムが修正されたとき創り出される。(関連概念:エコシステム進化、地層、遷移)
(1)生物とその環境の新しい組合せは新しいエコシステムを形成する。
(2)生物と無生物の相互作用がエコシステムの性格を変える。
(3)自然と人間のプロセス、火事、地滑り、地震、火山爆発、都市化などがさまざまな程度にエコシステムを変化させる。
(4)エコシステムは程度の差はあれ、多かれ少なかれ変更に対する抵抗力がある。このため変更を受けても種々の回復能力と回復率を持っている。(安定性、恒常性、回復力、抵抗力)
(5)エコシステムは、その要素を取り除いたり追加したりプロセスを変更したりすると、完全に又はほとんど絶滅・消滅してしまうことがある。しかし、その地域が全ての生物に対して長期に毒性があるという場合でなければ、やがて、新しいエコシステムが発達してくる。
d)エコシステムが存続し時間をかけて、成熟するにつれて、生物の多様性が増大する傾向がある。(生物的多様性、エコシステム成熟過程)
(1)成熟したエコシステムはサイバネティック(自動制御的)である安定した恒常的な状態に成る。たとえ個々の生物や種が新しく入って来ても、あるいは死滅したり、どこかへ移動しても、あるいは特定の生物が常にそこに定住していなくても。
(2)成熟したエコシステムは傾向として非常に安定し、成長しつつあるエコシステムに比べて、もっと耐久性があり、物理的、生物的、経済的、社会的変化に対して抵抗力がある。