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げるなら、コンスタンツ大学では、「エコロジー」を重点的に取り扱う講義が設けられている。エコロジー上の諸問題はしかし、他の大学の講義でも取り上げられている。例えば、ウルム大学における環境テーマに関する授業は、広範囲にわたるものとなっている。「環境汚染のエコロジー」,「自然保護と応用生態学」といった講義や、生物学と化学を専攻する学生を対象とした、環境法に関するゼミナールが、生態系の関係を理解させる為のものである。

上述の草案は、特に化学の科目に対し、今日の課題の中の、なかんずく、環境保護の領域における、幾つかの化学的根本問題の歴史的展開に関する知識」(原文の括弧が閉じていない訳者)を求めている。

4.2 準備実習勤務(第2段階)

教師採用予定者と試補見習は、基礎学校、基幹学校、実科中等学校、特殊学校の教職を目的とする教育実習の為の国によるゼミナールで、又、国による学校教育学(ギムナジウムと職業学校)ゼミナールで、教科課程の目標設定と内容的基準に従い教育される(特に、「文部」1992年9月号における、複数の科目に跨がる授業の例、参照)。

環境教育は、一方では、複数の科目に跨がる学習の教授法の枠内で、それぞれの科目を越えて(例えば「環境教育への社会科の寄与」)、又他方では、専門教科課程にこのテーマが義務として定められている場合、個々の授業科目に関する養成においても扱われる。

基礎学校と基幹学校の教科課程には、環境教育を扱った、複数の科目に跨がるテーマと、個々の授業科目中の幾つかの要素がある。

例えば、実科中等学校第9学年の教科課程には、「人間と環境」、もしくは「自然と技術」という、選択必須科目がある。

ギムナジウムでの教職を目的とする準備実習勤務の内容を一覧しても、環境保護が、明確に幾つかの科目のテーマとなっていることがわかる。

1 生物学

環境への依存も含めた生物の相互関係、生活圏という視点からの教材の見方、生物界や無生物界との責任ある付き合い方。

2 化学

空気や水や土の意義と危機、並びに保全、資源の保護、エネルギーの節約、生産と再生原料の利用、経済とエコロジーの緊張、価値意識の伝達。

3 地理学

郷土圏における環境保護、

人間と自然に対する責任、

自然圏や文化圏との、又地域やそこの人々との、知的、並びに情緒的接触。

4 物理学

物理学的認識の、自然、日常、技術における応用

有用性と危険の比較検討、

環境保護への個人的貢献。

4.3 教師の為の補修教育

 

 

 

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