生態学的学校カリキュラム(草案)
■学校名
デュッセルドルフ市内基礎総合学校
■目的
社会が技術に支配されるようになり、都市化が大幅に進行した結果、私たちの学校の生徒は動植物と付き合うことが自明のことではなくなってしまった。生徒は、自動車メーカーの名前をすらすらと列挙したり、技術的な機器やコンピューターを操作することはできても、道端のいくつかの植物の名を挙げることはもちろん、そこにそのような生物がいることにすら気が付かなくなってしまった。
自然との出会いや接触は、生徒たちにとって滅多にないことになり、子どもが利用できる緑地があっても都市では、そこに到達するまでが大変なことになった。
私たちの授業の目的は、子どもたちを遊ばせたり、新しいことを発見させながら、「周りの世界(Um-Welt=Umwelt=環境)」に対する意識を喚起し、私たちの環境を保護しようとする気持ちを抱かせるするため、自然な形で自然に対する興味を示すようにさせるために必要な刺激を与えることである。
自然が必要とする生命の基礎を積極的に維持しようとする心を抱かせるには、意識と環境との付き合いの方法を変える必要がある。
若い人たちに対する教育と授業は、そのような目的に重要な役割を果たすものである。
■概要
頭、心、手を使った学習が大切であるが、そのことは、知覚的な知識の獲得の他に、情緒的な結合、直接的な体験、およびそれと結合した遭遇ができるようにする、また生態学的な関連性を実際的に、発見を伴いながら学ばせることと環境に対する行為が授業の核となるようにする必要があることを意味している。
環境は、自然、および(人工的に)形成された環境である。その両方の環境が脅かされているが、特に自然の環境に対する脅威が強く、しかも強化される一方である。
自然の環境としては、とりわけ次のようなものを挙げることができる。
植物、動物、自然現象、水、大気、土壌、気候、原料、土地景観形態と地質学的性質。
(人工的に)形成された環境としては、とりわけ次のようなものを挙げることができる。
建築物、交通、騒音、自然への介入、自然保護、ゴミ、水資源保護、エネルギー供給、土地景観形成、技術、工業的製造分枝、経済領域。
環境教育は私たちの学校では独立した学科ではなく、さまざまな学科の中で授業の対象となっている。州教育ガイド・ラインではすべての学科に対して、子どもたちが教育的授業の意義において、「自分たちの本当の生き方を教えてもらう、悟り知る、形成させる」(※基礎学校に対する教育ガイド・ラインより)ことができるようにするため、授業は「自然に必要な生命の基礎を維持するための責任感」(※ノルトライン・ヴェストファーレン州憲法の第7条より)を養うという目標に向けられていなくてはならない、と規定されている。
ノルトライン・ヴェストファーレン州憲法の第7条にはっきりと規定されている委託は、私たちの学校の