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教員の養成と資格の充実は、教育を受ける機会の平等化と教育の品質の向上を目指す社会にとって最も重要な手段のひとつである。子供たちの生活環境と教育の現場は今や大きく変化しているが、教職養成課程の内容と組織も新しい時代の要請に対応するために改革しなければならない。この改革を成功させるには、教員のコンピテンスを基礎学校と上級教育課程の改革の意図と内容に対応するように変えることが絶対必要である。

これらの時代的要請を考慮すると、「教職養成 97」の出発点となるファクターは、基礎学校と高校の教育目的、ユニット・スクールに関する原則、近年の教育改革、「基礎学校/高校/大学の教育計画の基本部分」、教職養成のための教育施設に関する教育計画および生活環境、産業界、社会生活の変化ということになる。「教職養成 97」計画を作成するに当たっては、関連する色々な教職養成課程の必要性を考慮し、その部分と全体に充分に配慮しなければならない。

教職養成システムを改善するに当たっては、教育が社会の多様なグループの必要性に対応してなされるべきこと、および多くの種類の文化から構成される社会での教育の品質を高めることを目的にしていることを忘れてはならない。また、それと共に、特別な教育を必要とする生徒/学生および教育のすべての段階における成人の必要性を満たすことにも重点を置くことも忘れてはならない。

国会はラップ人がラップの言語教育、文化、社会生活のレベルを高め、発展させることに努力しているが、「教職養成 97」計画はその点にも配慮している。そのためには、ラップ文化と関連する要素を全国の学校での授業にどの程度取り入れるか、それが教職養成の大綱計画の作成にどのような影響を及ぼすか、その点についても充分に検討しなければならない。

 

調査グループの任務

調査グループは下記の点につき簡潔な報告を作成する。

o色々な種類の教職養成システムの現在の構造と組織、上級教育課程と社会人再教育の教員の養成システムも含む。

o色々な種類の教職養成システムで取得される、教育システムの色々な段階を対象とするコンピテンス

o色々な教育施設でどのような研究課程/専攻課程が設置されているか。

o学生がどの専攻課程を選択するか。

o基礎学校と上級教育課程での教員経験の組み合わせに関して、それぞれの教員カテゴリーが有する可能性、例えば校長としての資格を取得するまでに必要な教員経験                 

o実地教育、および理論教育と実地教育における助教員(assistant teacher)の役割

o教職養成課程での資格試験と成績判定の形式、教職適格性の評価

o教育施設で行われる研究開発

調査グループは下記のことを評価しなければならない

調査グループは、基礎学校/高校での改革を背景として、また、「基礎学校/高校/大学の教育計画の基本部分」に定められた教員の役割に則して、下記の点について評価を下さねばならない。

a)専攻課程の設定、学生による専攻課程の選択、および基礎学校/高校で必要とされる各コンピテン

 

 

 

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