ュラム等が改正されている。
1-2-2 科目「自然と環境」の概要
ノルウェーでは、各科目の中で環境教育が進められると同時に、前述したように、「自然と環境」も存在しており、ここでは自然と技術、及びその両者の相互作用を知ることにある。これにより、児童生徒が社会の活動的な構成要因になる基礎をつくり、彼らが社会の健全な発展に貢献できるだけの基本的な知識、能力、姿勢を形成していくことにつながっていくのである。
ここで「自然と環境」について、各学年段階におけるキーワードを紹介する。
【「自然と環境」の学習のキーワード】
■低学年段階:『遊び、疑問、体験、観察、仕分け、概念』
児童の身近な環境や日常生活について積極的に調べさせ、具体的な経験を得させるようにする。この方法で、必要な語彙を次第に増やし、皆と共通の概念を知り、理解力を高めさせる。自然での実地体験は、複数の専門分野をカバーする知識の増強に役立つ。
■中学年段階:『疑問、創造、組織的な観察、実験・それに自然・社会・技術の三者間の相互関係の会得』
色々な自然科学のテーマについてもっと組織的に勉強させる。いくつかの実験や調査を立案し、遂行することを学ばせる。児童が自分の日常生活と身近な自然から得た経験から出発して、次第に新しい分野に関心を持つように指導する。学習のテーマを選ぶ際には、自然と身近な環境での経験を最優先させる。
■高学年段階:『組織的な調査、討議の方法、実験室での作業の習得、実験の計画作成と遂行、研究結果やデータの取得及び仲介、自然科学・技術・社会・環境の四者の相互関係の会得』
児童自身の経験に基づく知識を中心に学習を進めるが、多様なモデルを扱うことで新しい知識も身につけるように指導する。マスメディアによく取り上げられる社会的なトピックス、特に健康やライフスタイル、温暖化問題やオゾン層の破壊、遺伝子操作技術、資源の管理などは、環境教育によく取り上げられるテーマである。これらの点について学習することにより、児童が自分の考えと姿勢を持つ知識的なベースを開発するように仕向ける。
また、いろいろな社会的な利害関係の衝突、倫理面及び環境への影響について十分に考えることは、環境教育で非常に大切なプロセスである。