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そのため、教育は自然における関係において、また人類と自然のつながりについて幅広い認識を与えるものでなければならない。教育は、自然の事柄、力、種に関する理解を明確に結びつけ、社会組織と技術がどのようにして問題点を解決し、生態圏に影響を及ぼしているかを理解させなければならない。教育は若者たちに自然のプロセスを理解させるように拍車をかけなければならない。そのため自然科学に慣れ親しむことがうまくバランスのとれた教育上の不可欠な要素となる。

教育は断片的な学習を克服しなくてはならない。与えられる知識は具体的なものでなければならないが、それだけでは不十分である。自然科学的で生態学的で、総合的な知識でなくはならない。教育の場では、それは経済や政治などの社会学的な知識と結合され、倫理的に方向付けされなくてはならない。児童生徒は、社会の個々の分野だけにとらわれることなく、常に全体を総合的に判断し、将来の生活、外国の状況を考えることを学ばなければならない。また、地球的な重要性を有する問題を解決するためには、皆が足並みを揃えて行動し、物的、人的なリソースの投入は皆が共同で行うことが大切であることを悟らなければならない。

 

自然の喜び:

教育は体験的な活動を通して、自然の偉大さに喜びを感じたり、美しい国や風景や移り変わる四季の中に住めると感じたりする感覚を燃え上がらせるものでなければならない。

 

教育は自然の物理的な活動、自然の素晴らしさ、自然の美しい国に住んでいることの幸せ、変化に富む風景と季節の持つ価値に目覚めさせ、それに喜びを抱かせるようにしなければならない。

 

教育は説明の付かないものに対する畏敬の念を目覚めさせたり、野外生活に楽しみを見いださせたり、踏み固められた道をはずれて地図に載っていない土地に踏み込もうとする気力を育成したり、身体を使って新しい土地を発見したり、世界を探検したりする気力を養わなければならない。

野外生活は我々の身体や精神や魂に触れるのである。

教育は自然の理解と自然での体験との関係を結びつけるものであり、自然の要素に親しみ、周囲の生活環境との相互関係を持つことは、他の種への依存性、それに対する親しみ、野外生活における喜びを認識することにもつながるのである。

 

現在、コアカリキュラムに明記された「7つの人間像」にのっとり、1998年3月教員養成のカリキ

 

 

 

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