日本財団 図書館


改善(レメディエーション)活動の技術監視は2つの主目的の達成を日指す。すなわち、(1)規制浄化目標の達成、および(2)実施の決定である。全体的な目標は、有効かつ費用効果の高いやり方で規制浄化目的を達成することである。

 

1)浄化目的

歴史的に、規制機関は経験的に導き出された値に基づき浄化目的を定める。規制機関は通常、浄化目的を決定する際に使用する次の4つの指針を持っている。

- 人の健康の保護

- 地下水の保護

- 魚類および野生生物の保護

- 公害特性(臭いなど)の防止

EPAは石油を含め、多数の汚染物の健康ベースの基準を発行している。これら基準は健康アセスメント要約表に記載されている20。適切な浄化レベルを決定するのを助けるために、連邦、州および地方レベルの多数の指針文書が利用できる。

石油汚染現場については、規制機関の大部分は、全石油炭化水素(TPH)および(または)石油製品の個別成分(すなわち、ベンゼン、トルエン、エテルベンゼン、およびキシレン(BTEX))に基づき浄化を規制する。浄化目標が達成されたかどうかを判定するための方法論は、対象汚染物の濃度を測定する分析手順に基づく。EPAおよび多くの州は、共通汚染物の標準分析方法を持っている21

 

2)監視パラメータ

一般に、政府石油流出監視プログラムは次の4つの石油画分について測定する。すなわち、?@揮発性芳香族炭化水素(BTEX)、?Aアルカン、?B全石油炭化水素、および?C多環芳香属炭化水素(PAH)である。選択される分析方法はプロジェクトに係わる媒体、汚染物および規制機関により決まるであろう。地下水、土壌および沈澱物の色々なサンプリングおよび分析方法がある。

 

亜致死の影響を識別するために遅発死亡率を記述する。

三次対応研究:流出から1年〜3年後に実施される当該研究は、特定の指標種に対する慢性的な影響(致死、亜致死の両方)を記述する。

20 これらの表は全国環境情報サービス(National Environmental lnformation Service)から入手できます。インターネットの下記アドレスを閲覧されたい。

http://www.neis.com/bestsell.html

21 EPAは「固体廃物の試験方法・物理/化学方法(“SW-846”)」と呼ばれる方法マニュアルを発行している。SW 846に記載されている方法によっては規制として公布されているものもあるが、他の方法は単に提案された方法にすぎない。規制機関に浄化現場で提案方法論を適用させることは異例のことではない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION