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環境パラメータ(養分濃度、pH、土壌水分レベル、温度17、塩分および石油濃度など)により決まる。-般に、処理可能性研究では、現場状態をシミュレートして、?@自生種の細菌がいるか、?A廃物が細菌で生物分解され得るか、?B養分、水分、O2、およびpH条件は十分であるかについて判定し、また、?C推定反応速度について判定する。

一般に、土壌および(または)地下水サンプルをラボに送って、対策が採鉱する上で必要になる細菌のタイプ、水分、酸素および養分を決定する。窒素、りん、および鉄などの養分は生物分解のために不可欠である。現場の条件に応じて、石油炭化水素の生物分解を刺激するために養分を添加することもできる。

養分が石油に触れた状態に保つことが必要であるので、施与方法はバイオレメディエーション・プロジェクトの成功と費用のための重要なファクターである。例えば、EXXON VALDEX石油流出現場では、団体ペレット、プリケットおよび(または)液体製剤などの緩開放(スローリリース)肥料が使用された。例えば、ニューヨーク州のプロール・アイランド等の汚染現場のトレンチ・システムが採用されている。汚染された潮間地帯の海岸線に並行にトレンチを掘って肥料を埋め込み、養分が浜辺物質の間げきを通して拡散できるようにする18。バイオレメディエーション専門家に意見を聞いたところでは、バイオレメディエーション現場で発生する費用の大部分はこの配給系の費用である。したがって、現場の複雑さに応じて、パイロット研究を実施することにより現場を事前試験することが費用効果を高める。

あるバイオレメディエーション専門家は、反応系の複雑さに応じて、典型的なバイオレメディエーション処理可能性研究の費用は10,000ドル〜25,000ドルであることを明言した。

 

(3)バイオレメディエーション製品の監視/測定手順

バイオレメディエーション・プロジェクトの監視および測定は、規制基準に対応し、関心のある生態的結果を追跡するために必要なデータにより決まる。データ収集は、石油または危険物質の大流出の全体的な環境結果の評価に関連して審査しなければならない。19

 

17 反応系の温度は非常に重要である。意見を聞いた1人の専門家は生物分解速度は徐々に上がるが、50°F(10℃)以下では無効になることを示唆した。

18 P.H. Pritchard, Oil Spill Bioremediation: Experiences, Lessons and Results from the EXXON VALDEZ Oil Spill in Alaska. 3 BIODEGRADATION 315 (1992).

19 これら事象の複雑な環境結果の科学的アセスメントにより、生態的データの迅速かつ有効な収集および処理のための改善された戦略の開発が促されている。石油および危険物質流出の生態的アセスメントは次の3種類の研究を伴う。

一次対応研究:初期流出事象時点で実施される当該研究は、急性の影響について記述し、浄化努力の優先順位決定と生態的に敏感な生息環境の保護の意思決定者を支援するデータを収集する。

三次対応研究:流出から2カ月〜1年後に実施される当該研究は、敏感な種における潜在的な

 

 

 

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