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第1章 日本海重油流出事故時の生物学的環境修復に関する関係者の行動分析

 

1.1 ナホトカ号重油流出事故の概要

1997年1月2日、ロシア船籍タンカー、ナホトカ号が、風速20メートル、波高6メートルの大時化の中、隠岐諸島沖合いの海域で船体が折損、大量のC重油が流出した。その後、船首は福井県三国町の海岸に漂着したが、流出した油の一部は、日本海の一府8県の海岸に漂着し、甚大な被害を発生させた(図1-1参照)。1997年8月31日までに回収された流出油は約5万9千キロリットルに及ぶ。

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政府は、1月10日、「ナホトカ号海難・流出油災害対策本部」を設置し流出油の回収、環境影響調査など一連の災害防止対策を実施した(表1-1)。

 

 

 

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