(10)船の振動や衝撃などに十分耐えられるように布設する。
(11)使用するケーブルの許容電流値は、規定値以内とする。
(12)ケーブルは、伸縮接合部を横切って布設してはならない。もし、どうしても布設することが避けられない場合には、接合部の膨伸に比例した長さを持つケーブルのわん曲部を設けなければならない。わん曲部の最小内径はケーブル外径の12倍以上とする。
(13)船体を防火区画に区分することを要求される場合(客船など)には、ケーブルの通路は主垂直防火区画のいずれに火災が起こっても、他の防火区画内の重要な設備に支障をきたさないように配置しなければならない。ただし、主給電用ケーブル及び非常給電用ケーブルが、いずれの防火区画を通過しているか、垂直、水平の両方向にできる限り広く離している場合には、この件は要求に合致しているとみなされる。
(14)重要用途又は非常用の動力、照明、船内の通信又は信号に使用されるケーブルや配線の経路は、調理室、洗濯室、機械室とその囲壁及び他の火災の危険度の高い場所からできる限り離さなければならない。
それらのケーブルや配線は、隣接する場所内の火災によって生じる隔壁の加熱のために使用不能となることをできるだけ防ぐような方法で布設する。
(15)少なくとも二重の給電を備えることを義務付けられている重要な電気的設備、例えば操舵装置の場合には、その給電ケーブルと関連する制御ケーブルは、垂直、水平の両方向にできるだけ離れた異なった電路に布設する。
(16)音響測深機のような音響機器の送受波器及びこれに関連するケーブルを危険場所に設けるときは、送受波器を密閉形とし、貨物油タンクから離れたガス密外被内に取付け、そのケーブルは、主甲板まで亜鉛めっきを施した厚肉鋼管内に布設する。また、その管継手は、ガス密とする。