5.8.3 固定式双方向無線電話装置
固定式双方向無線電話に対する要件は、かなりの部分が持運び式双方向無線電話と共通であるので、主要な相違点のみをあげる。
1)固定式は船内での通信用には使用されない。
(2)装置の構成は一体型でなくてもよく、送信機、受信機、空中線、プレストーク付きのマイクロホンとスピーカで構成されていればよい。
(3)前項(5.8.2)の(1)(2)(4)の要件がなく、別に生存艇でおきる衝撃と振動に耐えること、及び生存艇に容易に取り付けができること、とされている。
5.9 船上通信装置
5.9.1 概説
船上通信装置は操船、荷役、救助、接岸及び係留などの作業のために、船内又は船舶相互間及び船舶と桟橋、埠頭などとの間で行う通信に使用されるもので、基地局と携帯局で構成される。
携帯局は、引火性ガスの蓄積する危険区域などで使用する場合は防爆型でなければならないが、通常でも防爆型が使用されることが多い。
なお、出力は、基地局のものが2W、携帯局のものは1Wで、周波数は400MHz帯である。
5.9.2 システム構成
船上通信装置の構成の一例を<図5.2.3>に示す。