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→両図よりわかるように、現状では、許容値を越える大きな捩り振動が発生していることが判る。このまま運転を継続することは危険であり、約150H運転した結果3・13図に示すような捩り疲れによるクラックが発生した。更に継続運転をすればクランク軸折損事故につながっていく。従ってダンパーの前には、大きな慣性体を、絶対につけないようにする事が重要である。

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(3)主軸受キャップボルト締付不足に起因するクランク軸トラブル

→主軸受キャップボルトの締付けトルクが不十分だと、運転中に緩みを生ずる一因となり易い。緩んでくると、軸受荷重を支える事が出来なくなり、3・14図(b)に示すように、クランク軸の軸受間スパンが2倍となったり、(c)に示すように、片持ち軸受となり、クランク軸には、過大な曲げ力(曲げモーメント)が作用する。従ってメタルの偏摩耗しいては、クランク軸の折損につながっていく為、分解時には、キャップボルトの緩み点検に注意する必要がある。

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