昨年(1996年)までとはうってかわり家庭向けパソコンの出荷は現在伸び悩んでいる。一部には「パソコンは踊り場に達した」という意見もある。
国内パソコン出荷実績はほぼ5年ぶりに前年実績を下回っている14。
わが国の家庭へのパソコン普及率は16.1パーセントで、伸び率はこれも最低水準となっており、購入意欲も1.3パーセントと鈍化している15。
このような「パソコン不振」についてメーカーや販売店の分析はおおむね以下のようになっている。
●消費税引き上げによる駆け込み需要の反動
●金融機関の破綻や景気先行きに対する不安感による高額商品の買い控え
●94年のマルチメディア・ソフト(CD-ROM)、95年のWindows95発売、96年のインターネット「ブーム」のような購買促進材料に欠けること
●パソコンの中心価格帯が20万円以下から、30万円台前後になり値ごろ感が薄れたこと