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●Palm PCよりさらに小さい携帯情報機器「財布PC」

たとえば定期入れやクレジットカードと同じ大きさの携帯情報機器が考えられる。外観上表示装置やボタン・スイッチなど制約を受けるため、他の機器から情報を取り込んだり、受け取った情報を読んだりする用途に限定して用いられると思われる。

●ノート・パソコンとほぼ同じ大きさのキーボードを備えた携帯型情報機器

薄型のA4ノートPCやB5サイズ以下のサブ・ノートPCと同じ大きさのWindows CE端末。パソコンとノフトの互換性はなくなるが、電池駆動時間を大幅に延ばすなどの機能向上が期待できる。

●その他

この他にも携帯電話や各種通信機器に組み込まれたり、家庭用だけではなく業務用や企業システムにも展開する可能性がある。

●スマートホン(携帯電話に情報機器を組み込んだもの)

●スマートページャ(ポケットベルに電子メール受信機能を組み込んだもの)

●衛星放送受信機器その他の映像音響機器(DVDプレイヤーなど)

●店舗用POS端末(業務用途)7

●ゲーム機などの家庭用エンタテインメント機器8

●企業用の簡易端末(一般事務・入力用途)

米国における家庭用機器分野のWindows CE採用の動きとしては、全米最大の有線テレビ(CATV)事業者であるテレコミュニケーションズ(TCI)が、Windows CEを少なくとも500万台の次世代セット・トップ・ボックス(STB)9に採用すると発表している。

STBは次世代のディジタルCATVを視聴するのに必須の機器で、ディジタル画像処理機能のほか、電子番組表(EPG)や電子メールなどコンピューターに近い機能を備えると考えられている。米国では98年11月より地上波のディジタル放送が始まり、来世紀初頭には既存放送を止める10ことも検討されており、CATVディジタル化もこの流れで既定路線と認識されている。

わが国のCATV普及率は未だ低いため(約24パーセント程度)、米国と同じように「有線テレビ放送用」Windows CEが大々的に展開するとの予想は安易だろう。

Windows CEと家電プラットフォームの動向を把握するためには、ディジタル衛星放送受信用チューナー(IRD)や地上波データ放送端末などに注目し、かつ政府が計画する地上波テレビ放送のディジタル化スケジュールの方向性を見据えることが重要と思われる。

 

図表2-8 SUMSUNGのWindows CE内臓携帯電話(試作機)

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