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4.2 動向

 

4.2.1 人気ゲームの変遷

 

近年のアーケードゲームの市場は、家庭用ゲーム機の人気とは反対に93年、94年とマイナス成長となっている。95年には若干の回復の兆しが見られたものの96年は再び縮小している。

近年、人気ゲーム機が不在であり、またこれまで収入および集客に貢献してきたビデオゲームの人気が一部のマニア層に集中する傾向にあり、一般客のビデオゲーム離れが顕著化しつつある。しかし、こうした中「プリント倶楽部」に代表されるようなアミューズメント自販機が大ブームを起こした。この「プリント倶楽部」は95年に発売され、300円を投入するだけで、簡単に写真シールが作成できるオリジナルシール作成機。自分で作成したシールを仲間と交換して収集できるということで、女子高生を中心として大ブームとなった。最近ではゲームセンターはもちろんのこと、駅やデパート、銀行などにも設置されている。

ゲームセンターではここ数年、格闘技のゲーム機が流行しているが、操作方法が難しく、中高生などマニア化が進んでいる。このような中、最近人気を集めているのがスポーツを中心とした体感ゲームである。スポーツがテーマで親しみやすく、一人乗りで操作も簡単だということで、若者はもちろんのことサラリーマンやOLの間でも人気が集まっているようだ。

4.2.2 ゲームセンターの新しい形態「アミューズメントパーク」

 

近年都市型テーマパークやアミューズメントパークと呼ばれる大型施設が相次いで登場している。これらの施設は、ゲーム業界独自のハイテク技術をベースに、オリジナルのアトラクションやメダルゲーム機器などを組み合わせたものであり、最近ではボーリング場などの他のアミューズメント施設と組み合わせたり、デパートの中に作ったりして強い集客力をねらったものもある。

このような都市型テーマパークの中では、各地にあるセガの「ジョイポリス」、ナムコの「ナンジャタウン」などが代表的なものであり、それぞれターゲット層やコンセプトは異なるが、確実に人気を集め、ゲームセンターの新しい形態として注目を集めている。

その他には、未成年の入場を制限して、カジノゲームを中心にバーも併設しているような「大人」向けのゲームセンターや女性の意見を取りいれて女性をターゲットにしたようなゲームセンターも出てきている。

 

 

 

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