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2.3 ゲーム業界

 

2.3.1 「ゲーム」の定義

 

アミューズメント産業における「ゲーム|とは、いわゆるボードゲームの類ではなく、コンピューターを利用した家庭用ゲーム(テレビゲーム)やゲームセンター等のアミューズメント施設用の業務用ゲーム(アーケードゲーム)と定義する。

 

2.3.2 ゲーム産業誕生の契機

 

日本のゲーム産業の誕生は1978年、タイトーから「スペースインベーダー」が発売された時といってよい。「スペースインベーダー」のヒットは、それまで喫茶店やスーパーの片隅にあったゲーム機を集めた「ゲームセンター」を誕生させる契機ともなった。

 

2.3.3 家庭用ゲーム市場の変遷

 

ゲーム市場をブレイクさせたのが、1983年に発売された任天堂の家庭用8ビットゲーム機「ファミリーコンピュータ」(以下「ファミコン」)である。ファミコンは、84年までに200万台を超す出荷を記録し、瞬く間に日本中に広がった。その後、ファミコンの後継機として発売された16ビットの「スーパーファミコン」も累積出荷台数1400万台を超えて、ファミコン発売以来ほぼ10年間、家庭用ゲーム市場は任天堂の独占状態だった。

しかし、1994年後半セガから「セガナターン」、ソニー・コンピューターエンターテイメント(以下「SCE」)から「プレイステーション」という次世代ゲーム機と呼ばれる32ビットマシーンが発売され、任天堂一強時代から三強時代へと時代転換された。その後96年半ばに、任天堂も「NINTENDO64」という64ビット機を投入し巻き返しを図っている。

これらの32ビット機や64ビット機の登場により、家庭用ゲームの質は飛躍的に向上し、よりリアルで高度なゲームを家庭でできるようになっている。

 

2.3.4 業務用ゲーム市場の動向

 

またアーケードゲームの市場では近年ハイテクアミューズメントパークとよばれる都市型の大型施設が次々と展開されている。セガの「ジョイポリス」、ナムコの「ナンジャタウン」、NSKの「ネオジオワールド」などがそれにあたる。

特にセガは「アミューズメント・テーマパーク構想」を積極的に推進しており、ディズニーランドが体験型のエンターテイメントとすれば、「参加型」のエンターテイメントを目指すものである。またそのような施設の中でもゲーム機自体の大型化やハイテク化が進んでおり人気を集めている。

 

 

 

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