未成熟であること、現段階では観光協会が最も情報を集約しやすい等の理由から、今回は観光協会で情報のデジタル化を行うことにした。
通信料金の低下、機器及びネットワークの機能・性能の向上等が継続的に進展している状況を踏まえ、今回はインターネットを中心とする提供システムをイメージした。
また、方向性としては、検討した技術要素のそれぞれの今後の進展を注視しつつ、適宜システムに組み入れていくこととし、当初は基礎的なシステムの構築から出発して、最終的には次頃で述べる全ての要素を集約したシステムを目指すこととした。
(3)システム開発スケジュール
?初期段階のイメージ
WWWサーバー上に観光情報を集約する。サーバーは独自のシステムを立ち上げるか、あるいはレンタルサーバーを利用する。回線はOCN/ODNを利用する。ホームページを作成して一般に公開する。また観光関連情報を扱うホームページへのリンクを設け、これらのページを通じて宿の予約等にも対応する。またISDN又は公衆回線を通じてJRの駅(観光案内所をイメージ)と道の駅に各1台のPC端末を設置する。
各観光施設等からは電話問い合わせ、ファックス、所有するデジタルデータ等を集め、これらを観光協会で集約してWWWサーバー上のホームページに登録する。(システムのイメージ及び費用見通しは7章の5「システム構築・維持費用の検討」の項を参照)。
?第二段階のイメージ
インターネットファックスサーバーを追加設置し、各観光施設等のファックスからの情報発信を可能にする。これらの情報はインターネット上のホームページで閲覧でき、動態情報の提供に効果的であると考えられる。
情報提供対象に地元のコンビニエンスストア一等を加え、地域における情報掲示を検討する。
?最終段階のイメージ
本調査において検討したマルチメディア型観光情報の提供可能性のあるネットワーク及び端末の全てを取り込んだ総合的なシステムをイメージした。情報収集側については、デジタルカメラ等の活用により、各観光施設等から直接デジタルデータを収集する仕組みを構築する。
情報提供側については、第二段階までのシステムに加えて、カーナビゲーションシステムに対する道路混雑状況等の情報提供、コミュニティFMのコンテンツのインターネットを通じた配信等を検討する。