びつくような情報項目の確立が最初の課題となる
(4)基本的な書式・マニュアル等の整備
POPAIネットワークの事例でも明らかなように、発信者にとって情報記入のための書式は作業自体を合理化する効果をもたらしている。
使い勝手の良い情報記入書式を作ることは、すなわち、情報収集作業の標準化(後述)の基本である。
情報の収集・提供の手順のマニュアル化は、動態情報の収集システムをスムーズに動かすまでの間はやむを得ないと思われる。マニュアル化にあたっては実現可能な手順とすることを最大の目標とすべきであろう
(5)動態情報の重視
(1)、(2)で述べたように、動態情報をいかに適切に収集するかがマルチメディア型観光情報の提供にあたってのポイントとなる。
動態情報を収集するにあたっては、必要な地点に情報収集拠点を設置する必要があり、それら拠点との連絡及び情報収集を滞りなく維持していくためには、
?情報を集める仕組み(=人のつながり、ネットワーク)
?記入書式やマニュアル等(=作業の軽減、標準化)
?情報提供をしようとする意欲(=動機作り、集客に結びつくこと)
の3つが基本的に必要である。
動態情報の収集を機械化した場合はこの限りではないが、その場合でも収集と提供の全体を把握して、システムの改善等も検討する地域コミュニティの存在が望ましいと考えられる。
(6)マルチメディア型情報の収集プロセスの標準化
現地ヒヤリング調査を行った各自治体とも、情報の収集にあたって書式の設計等を含めて作業の標準化を図っているケースは少なかった。
観光情報のマルチメディア化にあたっては、情報のマルチメディア化以前の、収集時点での収集作業の標準化が最大の課題であると考えられる。
この場合の標準化という意味は、
?情報収集手順の標準化
?情報収集項目の標準化
?収集データ属性の標準化
の3つの標準化を合わせたものである。
(7)マルチメディア型情報の蓄積プロセスの標準化
収集するデータは一般的に、
?文字情報(紙に書かれたもの、印刷されたもの等)
?写真情報(ネガ、ポジ、紙焼き等)
?地図(印刷されたもの、手書き等)
?音声(録音テープ等)
等だが、これらをマルチメディア化して蓄積するにあたり、データ属性や媒体仕様を標準化しておくことが望ましい。