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【PDA(※)】

小型でキーボードレスの個人情報管理及びコミュニケーション用機器の総称だが、その定義は必ずしも明確ではない。日本ではシャープのザウルスのシリーズが独走している。ザウルスは独自規格であるにも関わらず大きなシェアを維持している。また、単なる住所氏名やスケジュール等の管理ツールからコミュニケーションツールへの変化しつつあり、最近はカラー表示によるWVWアクセスも可能になった。

■現時点での基本性能

感圧式の液晶画面に触れることにより、各種の入力を行う。基本的な機能は住所氏名等の管理、スケジュール管理、通信機能(パソコン通信、インターネット)等。これらに加えて表計算、お絵描きソフト等を内蔵するものもある。またパソコン通信とのデータ交換機能、赤外線インターフェース等も標準的装備となっている。重量は200〜300グラム程度と軽く、モデムも内蔵している。

■価格動向

30,000円から130,000円。マルチメディア、通信対応のものは高価格化する傾向にある。

■普及台数及び普及の見通し

1996年で59.4万台(前年比110.0%)、414億円(同120.0%)。

■メディア特性

〇軽量小型で携帯容易であり、「身に付ける」感覚の情報機器である。

〇通常のビジネスで個人が必要とする情報を網羅的に蓄積可能である。

〇キーボードレスの手書き認識を含む入力システムとなっている。

〇パソコンとのデータ交換が容易である。

■方向性(技術面)

〇手書き認識レベルの向上が進む。

〇独自ブラウザの開発等インターネット対応の強化が進む。

〇携帯電話等、他の情報機器との端末機能の融合が進む。

〇内部に保持できる情報量の増加が進む。

〇マルチメディア機能の強化(インターネット接続、パソコン通信接続、デジタルカメラの付加等)が進む。

〇データ交換等、パソコン連携機能の強化が進む。

■方向性(市場面)

〇高機能製品が投入される。

〇マルチメディア通信ツールとしての位置付けが強化される。

〇携帯可能なマルチメディア情報の収集及び電子メール等、発信ツールとしての位置付けが強化される。

 

 

 

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