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【文字放送系サービス】

電波のすきまを使う補完的な情報サービスだったが、インターネットとの連携等、新しいサービス展開の可能性が出てきた。基本的に無料サービスである点も普及を促進するという点で強みを持っている。

■現時点での基本性能

〇FM文字多重放送

FM放送の電波のすきまにデジタル化された文字、図形、音声、映像等の信号を重ねて電送する。但し、専用のラジオが必要となる。

〇TV文字多重放送

TV放送の電波のすきまにデジタル化された文字、図形、音声、映像等の信号を重ねて伝送する。但し、専用チューナーまたはデコーダー内蔵TVが必要となる。障害者のための文字字幕サービスも行われている。

■利用料金動向

基本的に無料サービスとして行われている。

■普及台数及び普及の見通し

〇FM文字多重放送

平成8年8月現在、NHK及び民放37社によって「見えるラジオ」(※)として文字情報のサービスが提供されている。また、このシステムを利用した道路交通情報サービスが平成9年4月現在、首都圏、大阪府、愛知県において始まっている。

〇TV文字多重放送

平成9年1月現在、NHK及び民放14社により19都道府県で放送されている。

■メディア特性

〇既存のインフラを利用し、電波の隙間を利用して文字情報を付加的に送信できる。

〇機器の操作は容易である。

〇パソコンを利用すれば文字情報を取り込んで蓄積・再利用が可能となる。

〇FM文字多重放送は、簡単な専用端末で受信できる。

〇緊急時の通報等に役立つ。

■方向性(技術面)

〇TV文字多重放送はインターネットとの連携による複合型情報サービスの技術的な開発が進んでいる。

■方向性(市場面)

〇FM文字多重放送では文字情報の手軽さを生かしコンテンツの提供が進む。

〇TV文字多重放送ではインターネット連携による情報サービスの提供が進む。

 

 

 

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