【CATV】
もともと電波障害解消のための登場したCATVだがここに来てマルチメディアネットワークの主役となる可能性が出てきた。その理由はそのデータ伝達能力(広帯域※)にあり、これを利用して電話として、またインターネット接続や各種データ通信(カラオケ・在宅医療等)への利用が検討されている。
■現時点での基本性能
多チャンネルのテレビ放送を提供している。
■利用料金動向
月額基本料金は1,500円から3,000円。利用内容により別途オプション料金が加算される方式となっている。
■普及台数及び普及の見通し
1995年に1,100万件の契約を超え、世帯普及率は24.5%となった。売上高は1,100億円(前年比114.4%)。このうち都市型ケーブルテレビは300.9万世帯、世帯普及率は6.7%となっている。ケーブルテレビ施設及び契約件数は増加傾向にある。
■メディア特性
〇広帯域性(※)・双方向性を生かして、CATVのみでいわゆるフルサービス(TV放送のほかに電話、インターネット接続、パソコン通信、テレビゲーム、オンデマンド型での映画の配信、検診結果の送信等のサービスを提供する)が可能となっている。
〇デジタル化により多チャンネルを効率的に配信することが可能である。
〇他のデジタルメディアとの親和性が高い。
■方向性(技術面)
〇デジタル化を推進し、インターネットに接続するための技術的検討が進められている。CATVとパソコン等を接続する非対称ケーブルモデム(※)の量産が始まっている。デジタル化はCATVを使ったいわゆるフルサービス化に向けて、他のメディアとの親和性を高めるためにも必要である。
〇互換性・相互接続性の向上の検討としてデジタルケーブルTVの放送方式の検討等が行われている。
■方向性(市場面)
〇インターネットを含めた多様な情報を家庭に提供する「フルサービス」の試みが始まっている。