【パソコン通信】
1980年代後半から急速に利用者が増加し、大手の商用サービスは電子メールサービスに加えて豊富なサービス内容によりビジネスに欠かせないものとなった。特に電子メールの普及に果たした役割は大きい。インターネットブームの高まりとともに、インターネットとのシームレス化を図る動きが活発になり、事実上境界は取り払われつつある。
■現時点での基本性能
文字情報を基本とした、ユーザー間コミュニケーションシステム(フォーラム)、情報サービス、電子メール、トランザクション系サービス(オンラインションピング等も課金システムで対応可能)、インターネット連携(インターネットとのシームレス化)があげられる。
■料金動向
固定基本料金+時間従量制課金が一般的であり、時間あたりの料金は実質的に低下する方向にある。
■普及台数及び普及の見通し
1996年におけるユーザー数573万人(前年比155.4%)。会員数1万人以上のパソコン通信ネット19局の会員数合計は466万人′(前年比155.8%)。
■メディア特性
○扱う情報は全てデジタルデータであり、記録・編集・再発信が容易。特に電子メールは、すばやいコミュニケーションを可能にする連絡手段となっている。
〇グループコミュニケーションを可能にするサービス(フォーラム)の提供により、電子的なコミュニティを提供している。
〇文字によるコミュニケーションが中心だが、画像・音声等の交換も可能となってきた。
■方向性(技術面)
○インターネットとのシームレス化が進む。
○コマンド操作型からGUI(※)指向へとユーザーインターフェースの改良が進む。
■方向性(市場面)
〇インターネットとのシームレス化が進む。
〇より高速のアクセス環境の提供や移動体通信への対応が進む。
〇パソコン通信会社が提供するインターネット上のコンテンツが充実する。
〇パソコン通信上ではコミュニティサービスの充実等、コンテンツ全体の質的、量的拡大が進む。
〇初心者ユーザーの増加に対応したサービス紹介機能の強化が図られる。