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2 情報ネットワークと通信端末の現状及び進化の方向性の分析

(注)※印は付属資料の「用語解説」を参照。

(1) 情報ネットワーク

【インターネット】

WWWが使いやすいブラウザの普及とともに一種の世界的なブームとなって一挙に広がり未だに急拡大を続けている。当初のアカデミックな目的からビジネススの可能性を探る方向へと大きく変化したが、ビジネス利用については確実なビジネスモデルはいまだ確定していないように見受けられる。

■現時点での基本性能

WWWこよるマルチメディア情報の受発信(音声、静止画像、動画像、テキスト)、電子メール機能、ファイル送受信機能等がある。

■利用料金動向

一般家庭からのダイヤルアップ(※)による利用料金は月額2,000円ないし3,000円程度となっている。

■普及台数及び普及の見通し

日本におけるホストコンピュータ数は1996年7月段階でおよそ50万台(全世界では約1,288万台)、1997年1月にはおよそ73万台(全世界では約1,615万台、前年比170.5%)になったと推定される。日本におけるユーザー数は推定500〜600万人程度と見られる。

■メディア特性

〇テキスト、静止画像、動画像、音声等を統合的に扱うことにより、伝達したい内容をわかりやすく伝えることが可能である。

〇誰にでもマルチメディア型情報が受発信できる「オープンな」ネットワークである。

〇リンク(※)の概念により互いに別個に存在する情報を関連付けることがができる。

■方向性(技術面)

〇より高速なアクセス網が整備されつつあり、これによってより大量の情報を素早く伝達できる環境が整ってきた。

〇ブラウザの機能拡張に加えてPlug-inソフト(※)の追加により次々と新たな機能やサービスが提供されるオープンな開発環境が開かれる。

〇電子商取引に際しての認証の問題等、セキュリティに不安を残しつつも技術的な開発も急速に進展しつつある。

■方向性(市場面)

〇一般ユーザーの増加に伴い、関連機器(TA(※)、ルーター(※)等)の価格が急速に低下しつつある。

〇インターネット上における各種ビジネスチャンスの拡大(電子商取引、情報サービス等)が進む。

〇インターネット電話に代表されるように、従来他のマスメディアやコミュニケーション手段で行っていたものをインターネット上でより安価に提供するビジネスが台頭してきている。

〇インターネット上のラジオ、テレビ局等、放送型サービスや必要な情報だけを配信するプッシュ型情報提供サービスが登場しつつある。

 

 

 

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