地球観測衛星ADEOSに搭載されたAMSRは6.9GHz帯から89GHz帯までの8つの周波数帯の垂直偏波および水平偏波(50GHzと52.8GHzは垂直偏波のみ)で地表等の放射輝度を観測する高性能マイクロ波放射計である。水蒸気量、降水量、海面水温、海上風、海氷などの物理量の高精度観測を目的としている。AMSRは2mという世界最大級のアンテナ口径を持ち、最も短い89GHz帯では約5km、最も波長の長い6.9GHz帯でも約60kmの空間分解能のデータを取得できる。また、地表入射角55度のコニカル走査を行い、海面水温に対する海上風の影響を小さくすると共に、1600kmという広い観測幅を達成している。