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第2章 衛星観測の基礎

 

第2章では主としてマイクロ波リモートセンシングの基礎、衛星からの波浪、海上風の測定原理について述べる。また、巻末資料にinternetを利用して調査した海氷データ機関の概要を記す。

 

2.1 衛星観測

 

衛星観測は、人工衛星により地球の気象海洋あるいは陸面に関する物理量を遠隔計測(リモートセンシング)し、データを地上へ送信することにより地上にいながら観測を行うことである。

リモートセンシングは、物体から反射(reflection)または放射(radiation)される電磁波を観測して、物体の識別やそれが置かれている環境条件を把握する技術である。

電磁波は、波長の短いものから順にγ線、X線、紫外線(ultraviolet)、可視光線(visible)、赤外線(infrared)、電波と呼ばれ(図2.1)、リモートセンシングに用いられている電磁波の波長は、紫外線の一部(0.3〜0.4μm)、可視光線(0.4〜0.7μm)、赤外線の一部(0.7〜14μm)およびマイクロ波(約1mm〜1m)である。

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