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?U へき地の種々の疾患における好中球NAP scoreの再評価

 

A 新しいNAP検出法によるNAP scoreの再評価

1 アゾ色素法を用いた酵素細胞化学的NAP活性検出法は万能か?

従来、NAP scoreを算出するためには、患者末梢血から塗抹標本を作製し、methanol-formalin固定後、アゾ色素法を用いた酵素細胞化学的染色法によりNAP顆粒を染め出し、光学顕微鏡(光顕)を用いて、好中球を陽性顆粒の密度からO型からVI型に分類し、NAP scoreを半定量的に判定していた(図-2)。

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アゾ色素法の原理は、反応液中に加えた基質であるナフトール誘導体のリン酸エステルが好中球に存在するNAPによって分解され、次に生じたナフトール誘導体が反応中に添加してあるジアゾニウム塩とジアゾ結合し、酵素の存在するすぐその場で不溶性・有色素性性のアゾ色素を生じるため、光顕でその局在を確認できるのである[6]。日本では、naphtho1 AS-MX phosphate(基質),fast blue RR solt(ジアゾニウム塩)を用いた朝長らの方法が広く普及している[27](図-3)。

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