資格の有無との関係で(表16)有資格者のほうが「困る」と答えた割合が高く「困らない」と答えたのは無資格者にその割合が高かった。経験年数(表17)を積むに従い困らなくなる割合は高いが、いずれの層でも夜間帯の対応に困難さがあり看護職にも夜勤を希望していた。対応方法(図8)としては看護職との関わりやカンファレンスを持ち、その後の改善(図9)は26,9%に効果があった。
6.精神的負担について
ターミナルケアに関わるとき精神的に負担を感じた時は「利用者とのコミュニケーションがとれないとき」(34.1%)、「理想と現実が食い違うとき」(31.6%)を挙げていた(図10)。次に「利用者の死亡時」「家族の協力が得られないとき」が約2割であった。経験年数との関係(表18)は6年未満は利用者とのコミュニケーションがとれないときを負担と感じる割合が高く6年以上は家族の協力が得られないときが高かった。負担感の対処方法(図11)は、休養をとる(36.6%)、仕事を忘れる(27.3%)、趣味を持つ(24.2%)、家族と過ごす(15.4%)といった仕事との距離をおくことで個人的に対処していた。カンファレンスによる対処は21%、勉強会、研修会は8.3%であった。対処後の改善(図12)は29,3%に効果があり、39.9%は効果・変化はなかった。
7.寮母長からのアンケート結果
49名の寮母長から結果を得た。それによると看護職が夜間帯勤務を実施している施設は5施設(10.4%)であった。その内の3施設は協力病院との連携があり1施設は施設内での看取りに積極的な施設であった。
利用者に対し「最期をどのように過ごしたいか」の意志の確認方法は以下の通りである。