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えば、非常に大きな出費となる。

3.高感度オルソタイプ増感紙を使用することにより、無理してX線を出さなくて済むため、高電圧発生装置および、X線管球の寿命を長くする。

ということであり、診療所にこそ、オルソタイプの増感紙が必要である。

 

C.X線装置

高額医療機器であり、簡単に更新するわけにはいかない。また、故障すると検査はストップしてしまい、修理費も安くはない。中でも、X線を発生するX線管求には、負荷をかけすぎないように注意しなければならないが、ふつうは安全回路が働くので、それほど神経質になる必要はない。

ただし、しばらく使用していなかったり、胸部撮影に120KV位の高電圧を使う場合は、「エージング」という、徐々に電圧を上げていく作業をした方がよい。これについては、次のように指導した。

 

資料 [X線管球のエージングについて]

X線管球のエージング

 

エージングを行うことでX線管球の寿命を延ばすことが出来るので、毎朝、使用前に行うと良い。

 

具体的方法

最高使用電圧が120KVの場合

管電流200mA、時間0.05secにして60KVから20KV間隔で120KVまで1回ずつ曝射する。

 

D.撮影条件

1. 部位の厚さに対して、電圧の変化で対応するメーカーが設定した条件は、写真効果(被写体コントラスト)も変えてしまうため、好ましくないものである。例えば胸部撮影は、 100KVから120KV位に一定にし、撮影時間を変えるようにする。各診療所でそのように指

導した。また、装置の性能に比べ、極端に電流値が少ない古い時代の

 

 

 

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