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5-2-1 総合窓口構築時の課題

 

総合窓口構築時の課題として、「システム開発コスト」、「システム構築の体制」、「用語の統一」等に関する留意点を述べることとする。

 

● 「システム開発コストと住民サービスのジレンマ」という問題を解決する一方策として、事務処理工程の再検討等の情報システム以外の視点に目を向けた対策が必要である。

● 総合窓口情報システム構築にあたっては、実際に業務を行っている原課部門の意見を充分に反映させる必要がある。

● 総合窓口情報システム構築にあたっては、各業務の情報システムの各種データの連携は必須の機能である。

 

● システム開発コスト

 

総合窓口構築時の大きな課題の一つとして、莫大なシステム開発コスト負担が挙げられる。従来の個別業務の情報システム化においては、一つ一つの情報システムは個別業務単位の大きさであったものが、統合化された情報システムを構築しなければならず、しかも個別業務の情報システムの連携もシステムの機能として組み入れなければならないことから、システム開発コストは大きなものとならざるを得ない。地方公共団体のヒアリングにおいても、総合窓口化にともなうシステム開発コストの負担は課題として指摘されていた。

 

前節のコンピュータ処理集中時の対応について、総合窓口の情報システム構築の構想段階で、コンピュータのある程度の処理能力を繁忙期を想定した形でシミュレーションしなければならないと述べた。しかし、コンピュータの処理を高めれば高めるほど、システム開発コスト負担は高まるというジレンマが存在する。つまり、住民サービスを向上させることにより、システム開発コストは高まる可能性がある。

 

 

 

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