例えば、住民の申請を受けて、職員が必要な入力作業を行おうとした場合、情報システムが「総合化」されていなければ、入力作業は関連する情報システムの端末で行わなければならず、住民の渡り歩きが解消されても、職員の渡り歩きが解消されない。
また、複数の個別情報システムで扱われている同一のデータは、情報システムとして一元化すべきであり、従来の重複した入力作業を行うことはその分の業務処理時間や手間がかかってしまう。これは、下表の住民異動にともない発生する窓口事務の例からも判断されるものと考えられる。例えば、住民異動は住民票(つまり、住民基本台帳)の変更という事務を発生させるだけに留まらず、各種データの変更にともなうさまざまな業務を発生させる。これは、地方公共団体の業務の特徴であるものと考えられる。