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(署名作成)

ESIGNは公開鍵暗号系を用いたディジタル署名と同じように秘密鍵と公開鍵が用いられる。署名作成者は秘密鍵として大きな素数p,qを、公開鍵としてn=p2qなるnを用意し、公開鍵を公開しているものとする。ここで、署名作成者が文書mに対する署名sを作成することを考える。まず、署名作成者はO≦x≦pq-1なる乱数xを生成する。次に下式を用いて署名Sを作成し、mとsを一緒に送る。

 

129-1.gif

 

ここで、kは4以上の整数、hは一方向性ハッシュ関数(0≦h(m)≦n-1)である。

 

(署名検証)

署名検証者は受信したmとsから次式が成り立つことを確認することによって、認証を行なう。

 

129-2.gif

 

このようにESIGNにおいても、RSA暗号によるディジタル署名と同様に署名ができるのは秘密鍵を知っている者のみであるため、署名をした事実を否定することができず、またメッセージが改変されていても、改変したメッセージの署名を作成できないため、署名検証時に改変を検出することができる。

 

3-3-2 生体情報による本人認証

 

3-3-1で認証について述べたが、3-3-1で取り上げた認証は、ネットワークを介した通信先のエンティティの正当性を判断するものであった。ここで述べる本人認

 

 

 

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