日本財団 図書館


では、現在、使用されている共通鍵暗号についてまとめる。

 

・ DES(Data Encryption Standard)

最も広く利用されている共通鍵暗号。IBM社によって設計された。1977年にアメリカの商務省標準局(NBS:National Bureau of Standards、現NIST:National Institute of Standards and Technology)により商用およびアメリカ政府の非機密利用のためのものとして発表された。鍵長は56ビット。

・ FEAL(Fast Data Encipherment Algorithm)

1986年にNTT社が開発。処理の高速性が特長。鍵長は64ビット。

・IDEA(Intenational Data Encryption Algorithm)

1991年にスイスのXuejia LaiとJamesL.Masseyによって開発された暗号。鍵として128ビットの値を使用し、ソフトウェアで効率的に計算できるように設計されている。暗号化メールPGPに採用されている。

 

・ MISTY

1995年に三菱電機が開発した暗号。同社の携帯情報端末に搭載している。処理速度と強度でDESを上回ると言われる。

 

・ MULTI(Multimedia Encryption)

1989年に日立製作所が開発した暗号。

 

・ RC5

RSAとRON Rivestが開発した暗号。RCはRON'S Codeの略。

 

・ 3DES(Triple DES)

三重化したDES。鍵として112ビットの値(DESの鍵を2つ使用)を用いる。

 

(3) 公開鍵暗号系

公開鍵暗号系とは、暗号化鍵は公開し復号化鍵を個人の秘密にするという方式であり、暗号化鍵と復号化鍵が異なるという点で、発表された当時は、従来からの暗号法を根底から覆すほど衝撃的であった。この暗号法は1976年にW.DiffeとM.E.Hellmanがその概念を考案したものであり、その概要は図3-9のようになる。公開鍵(暗号化鍵となる)は、一方向関数によって、秘密鍵(復号化鍵)から生成されるので、その安全性は、一方向関数に依存している、公開鍵は公開鍵リストに登録されていて、ユーザーは

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION