日本財団 図書館


・ 健康保険の適用を受ける場合には出生証明が必要

・ 自動車登録の取得には住民票が必要

・ 電気、ガス、水道等の公共サービスを利用開始する場合には、住民票が必要

 

(3) もう一つのIDカードとコードの統一について

イタリアには、2人以上の証人に基づいて市役所が発行するIDカードがあり、このカードに記載されるID番号の付番は、財務省ではなく、内務省が行っている。IDカードには、以下に示すような情報が記録されている。

 

・ 氏名

・ 住所

・ 職業

・ 身長

・ 髪の色

・ 目の色 等

 

このように、イタリアでは、本人確認が可能な個人コードとして、財務コードとID番号の2つが存在している。現在、財務省、内務省、他の国の機関、及び地方自治体を構成員とする会合が開かれ、2つの個人コードを統一するための検討が進められており、近い将来に統一個人コードが実現することになっている。

 

(4) イタリアの首都ローマにおけるワンストップ・サービスの取組み

現在のところ、ワンストップ・サービスが実現している業務は、運転免許証と自動車登録の住所変更のみとなっている。運転免許証及び自動車登録は、運輸省の管理であるが、ローマ市役所と運輸省の間はネットワークで接続されており、ローマ市役所に住所変更を届けると、運輸省側で運転免許証と自動車登録の住所を変更し、住所を更新した新しい免許証が交付される仕組みである。

イタリアでは、中央政府と各都市の間を結ぶネットワークとして、ビデオテル・システムと呼ばれるネットワークが構築されているが、このネットワークを都市間で利用することはできないのが現状である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION