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2-2-2 イギリス

 

イギリスでは、事実上の統一個人コードと呼べるものは存在しないが、国民保険番号(National Insurance Number 以下NI番号と略す)は、イギリスにおいて最も幅広く利用されている個人コードである。

 

(1) NI番号の概要

イギリスでは、すべての国民が単一の制度に加入する特有の所得保障の制度である国民保険制度があり、この制度の中には、退職年金、出産手当、傷病手当、障害給付、寡婦年金、母子手当等の広範な分野が含まれている。

1948年に、国民保険制度における個人の保険料徴収管理及び給付請求等の記録を効率的に行う目的で、NI番号が導入されている。

このような制度的背景のため、NI番号付番の対象者は、国民保険の保険料の拠出開始年齢である16以上のイギリス市民となっている。通常の場合、出生時に一方の親が児童給付金を請求すると同時に、その子供本人にユニークな番号が割り当てられ、本人が16歳になる22週から40週間前にこの番号がNI番号として登録される。この他、新たに国民保険制度への登録を希望する場合には、社会保障省の拠出金局の地方事務所に訪れ、身分を証明する書類を提示して申請手続きを行うことになる。

NI番号は、以下に示すような9桁で構成され、1984年以降は、クレジットカード大のプラスティック製カードに印字されて本人に交付されるようになった。

 

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