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(出典:http://www.oss.dk/emsa/e-news/Jan1998.htm)

 

<ShipRightIS開発の経緯>

Enhanced Survey Programの施行に伴い、タンカー・バルクキャリアにおいて船の状況についてのsummary listを作ることを義務づけられている(IACSによる取り決め)。

ロイドでは以前からclosedな情報システムは持っていた。現状では船体形状をデータベースに入力して、検査等から見つけた指摘事項をそこに入力している。このシステムには、船主へのサービスを兼ねて修理履歴等も蓄積している。

データの流れは、「CAD→紙の図面→ロイドへ提出→再入力→点検・修理情報の入力・蓄積」となっており、再入力の無駄が発生している。船殻や点検の情報が電子データで入手できれば、無駄な再入力はなくなる。こうした無駄な作業を排除するというロイド内の意見からShipRightの開発が始まった。

<ShipRightISの効果>

ShipRightISのようなソフトウェアは、造船所にとってもデザインコストの節約につながる。特に欧州ではデザイナーの数が限られてくることからも、今後、標準的な船を量産する方向にある。 通常、ある船級協会から他の船級協会の船への変更は、設計/工作の変更コスト増を伴う。この意味からも同システムは既存のクライアントのつなぎ止めと新規のクライアントの獲得に有効な方策と捉えられている。

 

 

 

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