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?電子承認システム

・造船所と船会社、船級協会の間でやりとりされる設計図書の提出、設計審査・承認業務を対象に、その電子化、ネットワーク化を検証し、電子承認システムの仕組みを検討する。

?船舶関連情報の共有化実験

・船会社のトラブル情報、船級協会のテクニカル情報(不定期情報)、船級協会規則(定期情報)をWWWベースで共有化し、効果的な表現方法や管理方法を検証する。

 

3) 参加機関

造船: 石川島播磨重工業、川崎重工業、住友重機械工業、日本鋼管、日立造船、三井造船、三菱重工業

船会社: 日本郵船

船級協会: 日本海事協会

 

4) 実施体制

本実証実験は、プロジェクト推進のために推進委員会、企画部会、ワーキンググループを設置して活動を行っている。オブザーバは、運輸省、防衛庁、日本舶用工業会、日本船舶標準協会である。

 

5) 現状の成果

・第一フェーズ成果(1997年2月時点)

?技術文書の電子化と交換実験:DTD標準原案の作成

?製品モデルデータと図面の交換実験:変換機能仕様の決定・開発要領の具体化

?電子承認システム:電子化のシナリオ(業務の流れ)の設定、実証実験手順の決定

?船舶関連情報の共有化実験:対象情報の絞り込み、共有実験のための情報収集

・1997年度下期より実証実験を開始している。また、舶用工業会の会員10社と日本海事

協会との間で図面承認関係に関する情報交換実験を開始している。

船舶CALSプロジェクトにおいて、造船、船級協会、船主のネットワークを活かした情報交換は実験ベースで実施され始めた。これらが将来的に実用化された場合、?同時並行による設計、建造などによる時間短縮、?図面承認業務の効率化とそれにともなう本来的な検査機能の強化、?船主(顧客)ニーズに合わせた迅速な対応、?造船関連情報(船のトラブル情報など)の共有化による業務効率化と運航の安全化などが期待できる。

今後は実用化に向けた取り組み(実業務の情報化を可能とするための情報交換手順・内容等の標準化、セキュリティ対策や実際の業務に活かせるアプリケーションの開発等)や多くの企業への普及に対する取り組みが重要になろう。

(2) その他の取り組み

船舶CALS以外の業際間の取り組みとしては、造船業と鉄鋼業のEDI化の取り組みが挙げられる。近年の通信基盤の整備や情報化技術の発展を受け、EDIなど各種情報伝送による業務効率化の動きは多くの産業に広がりつつある。このような中で鉄鋼業は、高炉メーカーと商社間の間を中心として、受発注・出荷請求等の基幹情報の整備はほぼ終了している。これをもとに鉄鋼EDI標準原案が平成5年に完成しており、他の業界との共同研究に着手している。

鉄鋼製品の重要顧客である造船業とは、(社)日本造船工業会と鉄鋼ネットワーク研究会が、「造船厚板出荷サービス情報」EDI化の実施、および「発注情報」標準原案の制定が行われている。

 

 

 

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