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(a) ファジィコントローラの選定

ファジィコントローラの特徴として、熟練技術者の知識を言語的に表現できることや暖味な部分を表現できることなどが挙げられている。換言すると人的知識を考慮した制御対象のモデル化及び、非線形な評価関数を持つことができると言うこととなる。通常、制御を行う場合には制御対象の数学的モデルを作成し、所望の制御結果を得るために制御パラメータの評価関数などの選定を行うものである。しかしながら溶接現象では、複数のパラメータが複雑に絡んでいるため数学的モデルを作成することは困難であるとされている。これらのことからファジィコントローラを選定したものである。

本溶接条件適応制御におけるファジィ推論を用いたのは△SGから△Gの算定を行う部分である。△Gは開先ギャップ変化量であり本制御システムでは溶接条件の変化量と同等のことである。表3.1にファジィルールの概念を示す。ファジィルールの作成として、lFからTHENの間を条件の前件部としTHEN以降を後件部と定義されている。これは前件部におけるギャップ検出値(△SG)の状態が成立したら後件部の状態に溶接条件変化量(△G)を変更することを表している。

 

 

 

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