3.2 検出データのフィードバック制御方法の選択
溶接中のトーチ電圧変化量(△SG)から開先ギャップ変動量(△G)を求め、その状態における適切な溶接条件に変更する制御方法を以下に述べることとする。(以下この制御手法を溶接条件適応制御と呼ぶこととする。)
図3.4に溶接条件適応制御ブロック図を示す。
まず、溶接中の高速回転アークセンサからの出力であるトーチ電圧波形を取得する。次に、前項で説明したギャップ検出原理による△SGを△SG演算器内にて演算を行う。そして、ファジィコントローラによって、この△SG相当分の△Gの算出をして、溶接条件データベースにより適切な溶接条件の引当てを行い、溶接条件を変更させるものである。当然、溶接条件の変更を行った場合には、溶接条件とギャップ基準値(SGref:図3.3参照)をファジィコントローラにフィードッバックをかけるものである。このルーチンにより開先ギャップ変動が存在しても適切な溶接条件に制御するものである。