4. 溶接制御方法の選定と設計
(a) 溶接条件の自動設定と追従制御方式の選択
曲がりブロックの板継溶接においては、開先ギャップや溶接線傾斜に応じて溶接電流や溶接速度等の溶接パラメータの適正値が変化する。しかし、溶接現象は一般に非線形であるため、各パラメータを傾斜角度や開先ギャップの関数として表現することは困難とされている。したがって、本システムでは溶接線傾斜や開先ギャップの組合せ毎に溶接条件データを登録する方式とした。左右傾斜角度についてのみアルゴリズム(関数化)により対応することとした。
本システムにおける溶接条件パラメータの項目を表4.1に、溶接条件データベースの構成を表4.2に示す。表に示すように、データベースの構成因子は、「板厚」・「開先ギャップ」・「前後傾斜」の3因子とし、各水準をそれぞれ7×6×5と設定した。したがって、本データベースで管理する適正溶接条件は210データとなる。