レーザセンサとは、レーザスポット光を検出対象に照射し三角測量の原理でセンサと検出対象との距離を測定する変位計の一種である。本システムではレーザセンサを溶接トーチ前方で開先幅方向に揺動させ、開先形状を溶接中リアルタイムに検出する機能を有している(開先形状検出システムの詳細は後述する)。この機能の目的は開先ギャップの変動を検出し溶接条件を適正に制御することであるが、このシステムでは開先中心も同時に検出することができる。この開先中心位置情報により、先行電極および後行電極の開先ならいを行うことができる。具体的には、レーザセンサによる開先中心の検出位置を記憶しておき、センサとトーチ間距離分だけ遅延してトーチ位置を制御するという、いわゆる記憶&遅延再生式ならい制御を行っている。