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自動化開発要求をまとめると、現状のブロック構造、溶接部の状況、精度、処理量をに対応出来、能率が現状の2倍以上向上する装置である。そのためには以下に示す方向で開発を要する。

(1) ロボット化を前提とし一種類で全溶接し適用範囲を向上させる。

(2) 溶接線情報は上位3次元設計情報を利用し、干渉を避けるとともに細部迄溶接する。

(3) 変化する溶接部の状況に常時対応、追従出来る適応制御(知能)を行う。

(4) 高品質、高能率溶接法を採用し能率向上策とする。

(5) 隅肉溶接装置は複数同時溶接を行い能率向上策とする。

(6) 最小限操作人員であること。

(7) 組立ブロックの状況は現状を基本とする。

 

2. 3次元曲がりブロック自動溶接システム全体の基本仕様作成

 

自動化開発要求事項を基に開発装置の基本仕様を作成した。

(1) 板継ぎ溶接装置

1) 装置名称:「3次元曲がりブロック傾斜シーム片面溶接ロボット」

2) 適用溶接部:曲がり外板シーム・バットの板継ぎ溶接部で板厚15〜24mmの範囲

3) 処理能力・能率:延べ溶接線長46m以上を1日で処理し10.6m/H以上の能率(板厚19mm)

4) 操作人員:一人で仮付作業をしながら一台を操作

5) 外板設置状況:曲がり外板はヤリ型オフセット定盤に乗った状態で上面、下面は解放とする

6) 装置走行方式:移動時に作業者へ重筋作業が発生しない事

ガントリー吊り下げ走行方式又は台車走行で吊り下げ移動方式、その他等

7) 溶接方式:CO2自動溶接方式でシングル又はタンデムトーチによる裏当て式片面溶接

8) 溶接線:緩曲線で縦横最大20度の傾斜角度がある

9) 溶接開先:最大50度のV型開先とし、面内仮付

10) 仮付状態:ピッチ 300〜400mm

ビード長さ 70〜100mm

 

 

 

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