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時間があればコンクリートブロックを投入して確実な係留点とすることが望ましいが、このときコンクリートブロックの大気中における重量は、最低でも予想負荷の3倍を確保し、浮力による海水中の重量減少に抗する必要がある。オイルターミナル周辺等、流出事故の危険性が高い地域では、係留に適する要所に恒久的な係留点を設置しておくことが望ましい。

いずれの係留方式についても、予想される水深、うねり、潮位差にあった長さの係留索を選ぶ必要がある。係留索が短すぎるとオイルフェンスが水中でうまく浮かず、また波によって係留索に急激な力がかかって係留装置からはずれる可能性が考えられる。逆に係留索が長すぎると展張形態の制御が困難になる。これに対する索として、(1)アンカーと索の間にバラスト用のチェーンや錘を取り付けることにより、アンカーの把駐力を向上させる、(2)オイルフェンスとアンカーの間に中間のブイを置くことによりフェンスの水没を防ぎ、急激な力による加重を吸収する、(3)係留索に錘を取り付けることにより、係留索にゆるみが生じたときに水面に浮上するのを防止する、等がある。これらの策を施した代表的な係留設備について図3-4-3に示す。

 

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