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(2)付着式油回収装置

円盤、ベルト、合成ロープ等に親油性材料を使用し、これらに油を付着させて回収する方式である。この方式では吸引式と比較して水に対する油の回収率が高くなるのが特徴である。これらの回収装置の種類として重質油の回収を対象とした突起部のあるディスクやダイヤモンド状の網目のベルトを使用する回収装置があるが、この形式の回収装置は一般的に100〜2000cS程度の中粘度油に対して効果が大きい。反面、軽油、灯油等の低粘度油は回収できるものの、回収プローブ表面に厚く蓄積されないため高回収率は得られないことが多い。

付着式油回収装置は、以下のように油を付着させる部分の違いから分類される。

 

?円盤式

一本または複数の回転軸に1列あるいは環状に配置した円盤の一部を油水に浸し、円盤を回転させて付着した油をワイパー等により回収する(図3-2-8)。このため海水の離脱率および油水全体に対する油の回収比率が比較的高い。この形態で円盤の代わりに単体のドラムを用いるドラム式もある。

 

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