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広域情報は基となるデータの更新にあわせて10分単位で提供する。

 

(b)狭域情報の提供

狭域情報は、気象協会から提供される詳細な情報を、できるだけそのまま機上側に提供するためのものであり、機上側では今後まもなく到達する飛行経路上の状況を把握するために利用される。

狭域情報は、機上側からの位置通報受信時に航空機周辺の気象画像情報を切り出し、機上側に提供する。なお本評価システムでは、画像情報の範囲と提供間隔の評価を行うために狭域情報の提供間隔を変更できるようにしている。

 

(c)中域情報の提供

中域情報は、狭域情報と広域情報の中間の分解能、データ範囲の気象画像情報で、メッシュサイズを狭域情報の2倍として狭域情報と同様の方式により機上側に提供される。なお通信トラフィックを抑える意味から、狭域情報と中域情報の提供には時間差を設ける。

 

機上側のシステムでは緯度、経度単位での表示処理を行っているため、気象画像情報は地上側で距離単位のメッシュから緯度、経度単位のメッシュに変換して提供する。

これら気象画像情報の提供は、地上側の操作および機上側からのリクエストにより各種別ごと開始、終了および提供間隔の指定が可能である。

 

(4)METAR情報提供処理

気象協会より提供される航空気象通報(METAR/SPECI)を利用して、各空港のVMC/IMC状態を各機に対して提供するものである。

METAR情報は、下記の表6-4のような判定条件に基づいて全空港の状態をコード化し機上側に提供する。なお、表6-4においてはSVFRという状態の分類を設けているが、この区分の必要性については別途検討する必要がある。またMETAR情報からは視程と雲高の各情報が得られるため、実際にはこれらを区分して表示することも可能であり、検討が必要である。これら表示方法の詳細については、今後の詳細設計において検討していくこととする。

 

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