パイロットは通常外界をみて操縦しており、データがアップリンクされたことを音声警報(喚起音)でパイロットに知らせる必要がある。
(3)航法計算機能への利用
単にグラフィックとして飛行経路情報が表示されるだけではなく、新しいWPTや目的地までの距離・方位・到着予定時刻等が算出されれば、パイロットのワークロード軽減に貢献すると考えられる。そこで飛行経路情報をフライトプランとして機上評価装置に登録し、航法で利用することも可能とする。但しパイロットの判断によっては新たな飛行経路ではなく従来の飛行経路を飛行したほうが適切な場合もあるため、飛行経路情報をフライトプランとして確定する際には、パイロットによる操作を必要とする。
5.3.7 フリーテキスト通信
「フリーテキスト通信」とは機上(地上)評価装置で作成した非定型文を地上(機上)評価装置に送信するものである。受信したフリーテキストはディスプレイまたはプリンタに出力されると共に、各装置に保存され、パイロットや地上オペレータがいつでも参照可能となる。
(1)パイロットとのインターフェース
大型機の場合には2名あるいは3名の運航乗務員によって運航を行っており、「操縦を行っている」パイロット以外の乗務員により通信に関する操作および通信内容の確認を行うことができる。一方、小型機の場合パイロットは通常1名であり、操縦および機外監視を主に行いながら通信に関する操作および通信内容の確認を行うことはワークロードを高める要因となり得ることを留意する必要がある。
パイロットとのインターフェースとしては「プリンタへの印刷」「データ表示部での表示」「表示と印刷の両方」という3種類の形態が考えられる。「本評価システムの場合、プリンタについてはパイロットの手の届く範囲に装備することは困難なため、他の乗員の補助をうけての運用となることが想定される。従ってプリンタはパイロット以外の乗員がいる場合のオプションとする。
またフリーテキスト受信時には、音声(喚起音)によりパイロットに報知するのが有効と考えられる。