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が必要になる。機上側の地図データベースは国土地理院発行のもので、測地系および地図生成は東京測地系で行っている。一方気象協会から入手する画像情報の緯度・経度も東京測地系であるため、座標系に関しては問題が生じない。しかし航空管制における座標系はICAOが世界共通の測地系として使用を勧告しているWGS-84系に統一されている。従って気象画像情報はWGS-84系の緯度・経度で機上側へ送信することとする。

 

(7)誤り検出

ACARSにおいては誤り検出にBCS(チェックサム)2バイトを用いている。ACARS上で定義されたビット指向のATSアプリケーション(ADS、CPDLC等)ではさらに検出能力の高いCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)3バイトを課している。CRCを使用する場合のメリットは、強力な誤り検出を行うことにより、データリンクの信頼性を高めることである。気象画像情報もビットデータをキャラクタ指向のACARSで送信する点で一致するため、CRCを採用し以下の3段階で誤り率を評価する。

・BCSで検出される誤り率(AOCとしての信頼性)

・CRCで検出される誤り率(ATSとしての信頼性)

・CRCを通過したが実際には伝送誤りが生じていた率

 

127-1.gif

 

但しCRCで誤りを検出した場合に再送処理を行うと、ACARSの通信トラフィック量が著しく増加する可能性があるため、誤りを検出した場合の再送処理は行わないこととする。また上記の誤り率評価のため、全通信データはデータ処理部に記録することとする。

 

 

 

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