(1)地上評価装置
気象情報サービスプロバイダ(日本気象協会)およびデータリンクサービスプロバイダ(アビコム・ジャパン)と接続して試作アプリケーションを実現する。試作アプリケーションは将来の地上支援システム像を考慮すると機能的に2つのグループに大別される。
・航空局が行うべき運航監視/運航支援アプリケーション
・運航者が行うべき運航管理/運航支援アプリケーション
これらのアプリケーショングループは将来的には別々の地上支援システムにおいて実現されると考えられるが、地上評価装置においては航空局・運航者モードを区別することとし、汎用パソコン1台で両方の機能をカバーする。
(2)機上評価装置
小型機に搭載されRGSと空地データリンクを行い試作アプリケーションを実現する。機上評価装置は既存の小型機搭載用ハードウェアを最大限に利用する形で構成される(5.4節参照)が、主な構成は次の3つである。
(a)ACARS通信部
地上評価装置との間でACARSを利用した空地データリンクを行う。既存の小型機
搭載用ACARS通信機を利用する。
(b)データ表示部
地上評価装置より入手したデータをパイロットに対してリアルタイムにかつ視覚的(または聴覚的)に提供する。既存の小型機搭載用GPSマップディスプレイ装置を利用する。
(c)データ処理部
評価試験の結果を統計的に処理するため、通信データを収集する。また既存製品であるACARS通信部とデータ表示部のもつ制限をカバーし機上評価装置としての機能を満足する役目を果たす。市販のノートパソコンを利用する。